大規模修繕の計画に対する疑問

Q分譲マンションの理事長になりました。前任者からの引継ぎで修繕計画を作成することになりました。そもそも修繕計画を立てる目的は何でしょうか?

マンションを長期にわたって快適に、便利に、安全に居住できる状態を維持し、その資産価値を保つことが修繕計画の目的といえます。マンションを常に気持ちよく長持ちさせるためにはきめ細かい維持管理が必要であり、いわゆる経年劣化に対応するためには周期的に大規模修繕(計画修繕)が必要になります。

Q建物診断(劣化診断)では、どういうことを診断するのですか?

建物の劣化には、 1.物理的劣化 2.機能的劣化 3.社会的劣化があります。
物理的劣化には、以下のようなものが主な例として考えられます。
【モルタル塗り外壁の浮き】タイルとモルタルの境界面の接着が不良となり、すき間が生じ、部分的に分離した状態をいう。
【コンクリートの中性化】コンクリートが空気中の炭酸ガスなどの作用によりアルカリ性を失って中性に近づくことで、中性化すると鉄筋類への防錆効果を失う。
【さび】鉄の場合は赤錆が一般的。
【チョーキング】日光、雨水等の劣化外力により、コンクリート表面の塗膜に粉末が生じ、白くなったもの。
機能的劣化とは、新築時には最新だった設備等が、その後高機能製品が開発され普及することにより、元のものは使いづらくなって劣化することをいいます。
また社会的劣化は人々の生活様式の変化によってもたらされるものです。例えば、ひと昔前には存在しなかった、インターネット接続環境などがいえるでしょう。
建物診断や劣化診断と呼ばれる調査診断とは、マンションの建物各部の劣化、安全性、耐震性などを調査・把握し、各部の耐久性や耐用性を明らかにすることです。
1.調査 2.一次診断 3.二次診断・三次診断 4.改修基本計画という順でなされることが多いです。

Q修繕工事で避けた方がいい時期はありますか?

雨の多い梅雨の時期や、気温の高低が激しい夏と冬の時期は避けることが一般的です。
春・秋は、塗装や防水作業もスムーズに行え、また塗装や接着剤に対する気候的な影響も受けにくいため、一番望ましい時期と言えます。
また、防水工事等でエアコンの使用に制限がでる場合がございます。その為、エアコンの使用頻度が少ない時期をお勧めします。
大規模な住宅など、どうしても工事期間が梅雨や夏に差し掛かってしまう場合があります。その場合は極力、足場の工事や内部など、気候の影響が少ない工種を選んで作業する事になります。

Qどうして修繕工事をするのでしょうか?私が住んでいるマンションは、鉄筋コンクリート造で、購入した時は販売担当の方に「50年以上」の耐久性があると聞きました。設計上の不備がないかも購入時に確認しているので、少しくらいのひび割れがあっても問題ないと思っています。雨が漏れたり、もっと大きなひび割れが出来たりしてから、その部分だけ直していけば良いと思っているのですが。

建物の劣化を防ぎ、品質を維持する為に修繕工事を行います。 どんな建物であっても建物の劣化は進行してしまいます。鉄筋コンクリートの建物は耐久性が高いものですが、外壁塗装やシーリングの劣化、コンクリート中性化の進行は避けられません。大きな問題が発生する前に、外壁を塗替え、コンクリートの保護機能を維持することで、経済的に建物の劣化を防ぎます。
大規模修繕工事は、計画的に実施できるとさらに良いと思います。そのためには、長期修繕計画をつくると良いでしょう。建物の劣化を防ぐだけでなく、資産価値の維持にも貢献します。

Q修繕工事にメリットはあるのですか?大規模修繕工事は、ひび割れを補修したり色を塗り替えたりする工事と聞いていますが、よく見ないと分からないようなひび割れを直したり、今の色と同じような塗料で塗り替えても、生活が良くなるように思えません。かなりのお金が掛かると聞いていますが、本当に工事をする意味があるのでしょうか。

工事は建物の性能と資産価値の維持に繋がります。 ほとんどの大規模修繕工事は、共用部分である外壁と防水の修繕が中心になるので、居住者様個人の快適性向上にはあまり貢献しません。しかし、ひび割れが大きな染みになってしまい、大変な雨漏りが起きてしまう前に修繕工事を実施することで、劣化の進行を防ぎ、資産価値を維持することができます。
また足場を仮設し、普段は手に届かないところの状態まで確認することは、建物の良くない場所を発見するきっかけにもなります。
さらに大規模修繕工事は、建物本体の工事だけでなく、共有駐輪場や防犯設備等をグレードアップするチャンスでもあります。単体で工事するよりも、まとめて工事したほうが経費等を節約できて経済的です。

Qお金をかければ、新築のように綺麗になるのでしょうか。知り合いのマンションでは、塗装を全て剥離して塗替えたので、新築の時のように綺麗になったと聞いています。どうせ大規模修繕をするならば、思い切ってお金をかければ、新築同様に綺麗になるのでしょうか。

経済的バランスのとれた工事仕様をお勧めします。 建物によって、劣化の進行具合は様々です。塗替え工事は、今の塗装の上にさらに塗装をする場合と、今の塗装を剥がしてから塗装する場合があります。この塗膜剥離工事は比較的費用が掛かります。剥離は、塗膜の接着力が落ちている場合に必要になりますが、一般に接着力が維持されている場合は剥がす必要はありません。経済的バランスのとれた計画をお勧めします。
塗料や防水材には、修繕工事用に既存の塗膜の上から施工するものが開発されています。剥離工事が必要な場合もありますが、建物診断等を実施して、経済的な修繕仕様で計画される事をお勧めします。

Q大規模修繕工事について、ちょっと話を聞いてみたいのですが、何処に行けばいいのでしょうか。

各種セミナーや相談会があります。 マンションを管理している管理会社で大規模修繕工事を実施する場合もありますが、建築会社や弊社のような専門工事会社もあります。また、設計事務所が工事計画から工事監理まで受託する場合もあります。
修繕のポイントは、お住まいのマンションによって違いが色々ありますので、建物劣化診断を実施して、修繕工事のポイントをつかむとよいでしょう。

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