STEP2 施工会社選定・契約

2-1施工会社を選ぶ4つの選択

大規模修繕工事の最大の山場は、施工会社の選定です。
選定の方法には4通りありますので、どの方法とするのか決めましょう。

1)入札方式

『入札に参加する会社を公募や指名』して競争入札を行い、原則的に最低価格の会社を合格とする方式です。

この方式は最低価格だけで決定するという危険性があります。

2)特命随意契約方式

『特定の1社を指名』して、その会社に見積書を提出してもらう方法です。

その会社との信頼関係ができているとか、日常のメンテナンスを行ってもらっているといった理由で採用されます。

3)見積合わせ方式

『特定な数社』から見積書を提出してもらい、それを比較検討する方式です。

金額だけで判断せず、仕様書の理解度・施工技術・実績等を考慮するので、より自分たちが求めている会社を選定できます。

4)見積合わせ方式の変形

近年、関係メディア(マンション管理に関係する専門紙等)や管理組合の掲示板等を利用して公募し、契約会社を絞り込んでいく方法が増えています。
このような方法は見積合わせ方式の変形と考えられ、マンションの規模によっては指名した会社でこの方式を行う場合もあります。

A)一般公募・指名競争の決定

一般公募にするのか、区分所有者様等の限られた人から推薦のあった会社に対して指名する方法にするのか決めます。

B)募集方法の決定

管理組合にて、正規の公募をどのような手段で行うか決定します。
具体的には、管理組合の掲示板に掲示することが正規の公募になります。
指名競争の場合には、見積参加依頼書等が必要になります。

C)1次選考

一般公募した場合には、多数の施工会社が参加してくるため、多いときには50社位になる場合があります。そこで、書類選考(会社の実績・資本金・資産経営内容等)にて会社を審査して見積を依頼する会社を絞り込みます。
1次選考は、一般公募でも参加会社が少ない場合や指名競争では必要ありません。

D)現場説明会

1次選考された会社に対して、見積書を提出してもらうための説明会を、管理組合はパートナーと連携して行います。
このとき、パートナーが作成した設計図書を各社に配付し、その内容を説明します。

E)質疑応答

見積書を提出する会社から、主としてパートナーに対して質問を行います。この部分はパートナーによって考え方の相違がありますので、口頭ではなく必ず文章で行います。
また、1社から質問のあった内容については参加した全社に回答します。

F)見積書の徴収と開封

見積書の徴収は、徴収方法・場所・提出される見積書の数(1通なのか2通なのか)時間の期限等について決めておくことが大切です。見積書は親書扱いとします。
見積書を開封する時には、理事会や専門委員会の場等で複数の人々が立会って行います。

G)比較検討と審査

各社から提出された見積書を比較検討します。このとき、工事金額の総額だけでなく工事の各項目について比較する事が重要です。

H)ヒアリング

見積書の金額だけで判断しないで、その会社のモチベーション・会社の体制・工事の体制・工事内容の理解度・アフターメンテナンスの内容等を確認するために、3社程度に絞り込んで理事会や専門委員会に出席してもらい、ヒアリングを行うことがあります。
そのとき、工事を担当する予定の現場代理人(現場監督)に必ず出席してもらいましょう。

I)施工会社の内定

施工会社を内定します。専門委員会がここまで行ってきた場合には、理事会に対して諮問内容を答申することになります。

2-2総会決議

理事会の決定に基づき、大規模修繕工事に関する総会を開催して、区分所有者様からその内容について承認をとります。
通常総会と時期がずれる場合には、臨時総会とします。

1)工事内容

修繕の目的、今までの経緯の説明、工事の対象と範囲、工事期間、工事金額などです。

2)工事費の調達方法等

修繕積立金を取り崩すときには総会の決議が必要です。また、不足するときには、その調達方法の承認も必要になります。
借り入れする場合には、返済に積立金を重点する旨の決議も必要です。

3)施工会社選定の経緯説明と決定

施工会社選定にあたり、どのような方式にしたのかを理由も合わせて説明し、承認を得ます。
そして、理事会で内定した会社を管理組合として正式に決定する議決をとります。

4)連動する決議が必要な場合

共用部分の変更、管理規約の改正等が必要な場合には、区分所有法や規約に従って決議をとります。

2-3工事請負契約の締結

総会で正式な決定がなされたら、決定した施工会社と工事請負契約を締結します。

1)契約書本文

契約書本文には、基本事項の明示、発注社名、請負者名、工事名称、工事場所、工期、引渡しの時期、請負代金額、請負代金の支払い方法等を明示し、発注者、請負者が記名捺印し、双方が保管します。

2)工事請負契約約款

発注者と請負者がそれぞれの立場で履行すべき事項を定めたもので、通常は『民間(旧四会)連合協定工事請負契約約款』を使用します。ただし、この約款は新築時に使用するものなので、マンションの大規模修繕工事には馴染まない事項が含まれています。
その部分については双方で協議して削除するか修正する必要があります。

平成28年4月に、新たに制定された『民間(旧四会)連合協定マンション修繕工事請負契約約款』は、マンションの大規模修繕工事に沿った事項になっています。

3)設計図書

工事代金の基になった設計図書を添付します。そこには、仕様書・設計図だけでなく、現場説明会時に使用した資料や質疑応答書、双方で合意した内容の覚書等も添付すべきです。

4)見積書・工事内訳書

契約代金の根拠である見積書・工事内訳書を添付します。

5)工程表

工事の着工から竣工に至るまで、工種毎に明示した日程表を添付します。

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