STEP1 修繕計画・実施設計

1-1工事発注方式・パートナーの選定

工事発注方式の違いによって、大規模修繕の相談相手となるパートナーも異なってきます。
まずは、管理組合の意向に沿った発注方式・パートナーにするかを選定します。
それぞれの違い・特徴について概要をまとめました。

設計監理方式

パートナー 設計事務所など 管理会社
建物診断・工事設計など 設計事務所など 管理会社
施工 施工会社 施工会社
工事監理 設計事務所など 管理会社
特徴

工事の内容や施工会社選定等をじっくり検討するタイプ

  • 技術力を持つ設計事務所や管理組合団体、日常管理を委託している管理会社を活用
  • 工事内容・金額について施工会社以外の第三者のチェックが入る
  • 管理会社を活用するのは、修繕に関して技術面でサポートできる場合に限る
  • 管理責任者が明確
  • 設計監理費が必要

※参考:住宅金融支援機構

設計施工方式

パートナー 施工会社 管理会社
建物診断・工事設計など 施工会社 管理会社
施工 施工会社 管理会社
工事監理 施工会社 管理会社
特徴

企画・設計から工事まで修繕を一貫して発注するタイプ

  • 管理組合は施工会社のみを選定する
  • 施工会社と管理組合が直接やりとりをする
  • 施工会社によって工事の内容に差が出る
  • 工事内容・金額・施工会社を選定。工事に第三者としてのチェックが働きにくい。このため、修繕委員会が工事区分所有者様に説明しなくてはならない

※参考:住宅金融支援機構

1-2調査診断

大規模修繕工事の対象となる箇所の劣化状況を把握するため『調査診断』を行います。
基本的には1-1で選定したパートナーが共用部の調査診断や、区分所有者様へバルコニー廻りの劣化状況・その他要望に関するアンケート等を実施します。

劣化状況は個々の建物・マンションで異なりますので、調査診断は必ず実施すべきです。
管理組合の修繕担当者様等が、ご自身の目で劣化状況を確認する事も大切です。

1-3修繕内容の検討と基本計画・資金計画

調査診断の結果・区分所有者様の要望から、大規模修繕工事の内容について検討します。

1)修繕内容の検討

パートナーからの指摘・提案によって工事の範囲や仕様等を決定します。

2)基本計画

決定した仕様等に基づいて、パートナーが工事内容の基本計画を作成します。
このとき、パートナーは概算予算算出のために基本設計をする場合があります。

3)資金計画

概算工事費・パートナーの設計や工事監理の費用等を含めて、大規模修繕工事に必要な総額を算出し、資金計画を検討します。

資金が不足することが考えられる場合、銀行からの借入れを行うのか、不足金を居住者から臨時徴収するのか、又は資金が足りるように工事の範囲・仕様等を見直すのか検討する必要があります。

1-4理事会・総会の決定

1-3までの管理組合の具体的な行動については修繕委員会等の『専門委員会』で行う場合と、『理事会』で行う場合があります。
専門委員会は理事会の諮問機関であることが一般的ですので、理事会の決議が必要となります。

以下の場合には、総会の決議が必要となります。

1)共用部の変更

一般的な大規模修繕工事は、普通決議となります。
※普通決議:過半数を定足数とし、出席者の過半数の賛成によって成立

階段室をエレベーターに変えるような「著しい変更」の場合は特別決議となります。
※特別決議:過半数を定足数とし、出席者の4分の3以上の賛成によって成立

2)管理規約の改正が必要な場合

規約の改正を行う場合、特別決議が必要になります。
(例:排水管の専有部分と共用部分の区分を追記する等)

3)すでに決議を受けた内容を大幅に変更する場合

過去の総会で決議した次項の変更を余儀なくされた場合には、改めて総会の決議が必要です。
(例:工事対象の変更や資金計画の変更等)

1-5実施設計

1-3の基本計画(基本設計)に基づいて、より詳細な実施設計を行います。
実施設計はパートナーが作成しますが、その内容は材料・工法(仕様)等の設計図書・工事数量等を定め、これらに基づいて見積書が提出されるという性格のものです。

管理組合の理事会や専門委員会もその内容を理解しておく必要があります。

1)仕様書等設計図書のチェック

パートナーが作成した設計図書(詳細な実施設計)についてチェックします。
(例:基本計画に基づいているか・過剰な仕様になっていないか・公平で公正な競争見積を実施できるか・競争見積に対して不明瞭な箇所がないか 等)

2)工法等の理解

工法や材料等について、概要を理解しておきましょう。

3)施工条件の整理

各社の見積書に表記されている施工条件を確認しておきましょう。
(例:工事請負金額の支払い条件・資材置場等の大きさ・駐車場の使用条件・エレベーターの使用条件・電気や水道の使用料負担について 等)

4)工事費の増減に関する明文化

設計変更や実費精算方式等で工事費の増減が発生する場合の処置方法については、後に問題とならないように、事前に仕様書等に明記していることが重要です。

5)その他

工事完工後のアフターや工事部位の保証期間、施工管理体制等についても定められている事が必要です。

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