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HOME >お役立ち情報 > 塗膜剥離工法について(集塵機付きサンダーケレン工法)  
■塗膜剥離工法について (集塵機付きサンダーケレン工法)
 
1.はじめに
 技術部情報で高圧温水洗浄工法を紹介しましたが、下記の塗膜剥離工法のうち、今回はサンダーケレン工法について紹介します。
 1)超高圧水洗浄工法(300〜500kg/cmの水圧で剥離する)
 2)超高圧温水洗浄工法(上記の方法にて、60〜80℃の高圧温水を使用し、剥離
   剤又は軟化剤を併用し、塗膜を軟化させながら剥離する)
 3)超音波ケレン工法(鉄の刃を微振動させ剥離する)
 4)サンダーケレン工法(ディスクサンダーにて塗膜を削り落とす)
 5)剥離剤工法(剥離剤を塗膜に塗布し、軟化させた塗膜をカワスキ・ケレン棒にて
   そぎ落とす)
 6)ドライブラスト工法(砂を塗膜に打ちつけ剥離する)
 
2.サンダーケレン工法
 ベビーサンダーと呼ばれる電動工具によって行う通常のサンダーケレンでは、大量の粉塵が発生します。コンクリートに付着した塗膜を、ダイヤモンドの入ったカップと呼ばれる刃で削り落す為、粉塵の他に、コンクリートを削る音と機械のモーター音により、劣悪な環境の中での作業になります。
 またサンダーケレンの場合、刃が均等にコンクリート面に接地しない為、削り過ぎた刃の跡や、削り残しの薄い塗膜が残ってしまいます。
   
   
3.粉塵の清掃
 その為、掃除機や集塵機を使用して作業を行いますが、大部分が飛散し、ほとんど効果がありません。サンダーケレン作業完了後の粉塵の回収や高圧水での洗浄に、多くの手間が掛かります。  また作業員だけでなく、マンションの居住者に対しても、以下の様な多大な迷惑が掛かってしまいます。
 1)換気ガラリからの粉塵の侵入による部屋の内部の汚れ
 2)サッシの隙間からの粉塵の侵入による部屋の汚れ
 3)粉塵の付着によるエアコン室外機の故障
 4)粉塵の侵入によるガス給湯器の基盤の故障
 5)騒音によるストレス
   
4.左官補修
 高圧水洗浄を行った後、凸凹になったコンクリート下地を補修する為、左官工事にて平滑に仕上げます。サンダーケレンで作業を行った場合、凸凹が多いのでほぼ全面補修になります。工期的にも費用的にも大きなロスが発生します。厚膜塗装を行う場合、下地の凸凹が隠れると考えられ、仕様によっては左官工事の工程が省略されている場合がありますが、最終の仕上がりで必ず凸凹が目立ってしまうので、左官補修を確実に行って下さい。
  
5.集塵機付きサンダーケレン

 通常上のサンダーケレンに対して、集塵機付きサンダーケレンとは、ベビーサンダーにカバーとホースを付け、大型の掃除機の様な集塵機で粉塵を吸い込みながら塗膜剥離を行うものです。塗膜の固さや塗膜の塗り重ね回数、塗膜の劣化の状況により変わりますが、1回の作業で塗膜剥離が出来ない場合は、写真右下の様な超音波剥離を先行して行います。超音波剥離とは、大きな「ノミ」の先を、超音波の様に細かく振動させて塗膜を剥がす工法です。
 集塵機付きサンダーケレンは粉塵が出ないだけでなく、サンダーの刃の廻りに付いている丸いカバーによって、サンダーの刃が壁に対して平行に保たれる為、削りすぎがなくなり、均一な塗膜剥離が可能になります。よって全面左官補修ということはなくなり、新築時のもともとのコンクリートの巣穴や段差補修を行うだけで済むと共に、粉塵が格段に少なくなる為、その後の高圧水洗浄でも多くの手間が軽減されます。

 
   
6.養生

 集塵機付きサンダーケレンといっても、窓や手摺のコーナー部や幅の狭い部分については、カバーが完全に壁に接しない為、粉塵が飛散する場合もあります。その為、窓や室外機、ガス給湯機、換気ガラリ等の養生が必要になります。この期間は窓を開けての換気が出来なくなり、エアコンの使用が制限されます。ただし、施工状況によっても変わりますが、2〜3日間なので、他の剥離工法より短い期間で工事が完了します。

   
  
7.超音波ケレンの併用 

 下の写真の様な、壁の入隅部や手摺の裏側、雨樋・エアコン室外機の裏側等、集塵機付きサンダーの刃が届かない箇所や、サッシや玄関枠との取り合いで、サンダーの刃と接触するとキズを付けてしまう恐れがある箇所があります。その様な部位に関しては、先に説明しました超音波剥離工法にて、刃の先を奥まで入れて、サッシ等をキズ付けない様に細かい作業を行います。その為建物の形状が複雑になればなるほど、剥離の手間が掛かります。 

   
 
8.塗装仕上げ 
 最終仕上げで塗装工事を行いますが、通常のマンション改修工事での塗り重ねの仕様では、微弾性フィラー+水性シリコン2回の合計3回塗りで仕上げます。しかし今回の工事では、既存塗膜を撤去している為、新築時と同様のコンクリート下地になる為、カチオンフィラー+溶剤シーラー+高弾性下地保護材(リベルマイスター)2回+水性シリコン2回の計6回の塗装を行っています。しかし右下の写真の様に、新築時のコンクリート下地の巣穴が埋まりませんでした。塗装工事が完了してからの補修は非常に手間が掛かる為、下地の左官補修の段階で、しっかり巣穴を処理しておくことが重要になります。 
   
 
9.最後に
最近では、集塵機付きサンダーケレンは更に改良され、下図の様な防振ゴムをサンダーのカバーに貼ることによって、騒音や振動を軽減しています。また厚いステンレスのプレートをサンダーに装着し、より大きな面に接着させてサンダーを安定させることにより、凸凹の無い均一な下地を作成出来るようになっています。更に集塵性能も向上し、塗膜の種類にも寄りますが、足場の下に一切の粉塵を落とさないように作業を行っています。
 
 
   
 
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